母さんを買う気にさせるにはどうすればいいと思う?

学校の授業についていけない

わたしの父も最も恐ろしかったのは同じような時期においてであるかなめだが、わたしは肝心要のときには子どもに干渉した。長男が高校時代にアメリカに留学したいと言いだしたときには、断乎として干渉した。一時休学して、アメリカへ行きたいという長男に、わたしはどうしても行きたいのなら大学を出てからでなくては、いかんと言った。高校時代にどうしても行くべき必要があるというより、長男の親友にそういうコースをたどった人がいて、それを真似したくてしょうがなかったらしい。
長男は、わたしがいくらダメだと言ってもなかなか納得しない。願書まで取り寄せて、自分ですっかり準備してしまった。
「目的もなく若さだけでアメリカへ行っても、成功するより失敗するケースのほうが多い。



母は売り声を出すのでもなく
向こうでゴロゴロしてしまって、日本に帰れなくなり、学校も中途半端に終わり、ついには犯罪の道に落ちてしまうこともある。こちらでちゃんと基礎ができてから行く人の失敗例は少ない」と説得してもなかなか言うことを聞かない。この年頃は親の言うことを聞かないことが多いものだ。わたし自身の経験でも親の言うことの正反対をしたい年頃である。
わたしも中学の頃、鼻血を出し、耳鼻科の先生の止めるのもきかず修学旅行に出かけ、旅先で大出血を起こして、危うく生命を失うところだった。これと思いつめると大人の言うことがなかなかきけないものなのだここで親の意見をむりやりに押しつけようとすれば、子どもはさらに頑なになる。ここは親が直接干渉するのではなくて、他人を通して説得してみよう。そうわたしは思った。それも子どもの先輩とか、兄貴分にあたる人がいい親だとダイレクトすぎて、子どもにとって圧迫が強すぎるかもしれない。中学の高学年とか高校のときは、尊敬する人物の多くは親ではなくて、兄貴分にあたる人だ心理療法にもダイレクト法とともにノンがあるのだ·ダイレクト法も存在するのだから間接もまた意義長男を説得するとき、わたしは俳優のH君を頼んだ。

  • 母親たちの中から一人
  • 子どもの性格から学業にまで響くであろう。
  • 母親に電話を入れて

子どもの元気は萎えていきます。

先生の問題です。彼の母上は歌人で、わが家とも親しく、歌のほかに焼き物にも造詣が深く、バーナード·リーチが日本に来たときには案内をしたりした方だそんな関係で、H君はうちに出入りしていた。そのころは劇団の養成所を出て、まだ駆け出しだったが、わたしはひょいと思いついて、兄貴分としてちょうどいい年齢だからと、彼に頼んだわたしがその場にいてはいけないから、どんなふうに説得したのか知らないが、彼は実にうまくやってくれた。おかげで長男のアメリカ留学は何とか止めることができた。彼と長男は今でも親しい友達づき合いをしている。
-父親は息子を後継者にしようとムリ強いしてはいけないもう一つ長男のことを言えば、大学に進学するとき、
うちは医者のコースが当然だろうけれど医学はイヤだとはっきり言った。わたしは、それでいいと思った。長男は中学生の頃からそのようなことを時々もらしていた。自分というものをよく考えると医者に合わないのではないだろうかと彼は考えたにちがいない。
わたしはあっさりと許可した。それを聞いた瞬間にはいささか寂しかったし、これは困ったという気持ちもした。だがこれは強制してはいけない、せっかく本人がはっきり意思表示をしたのだから、許すべきだと思った。
母親の中にいま強く育っているようであるかつて

子どもが思いはじめると絶対に大丈夫。るわたしの親しい病院長の子息は工学部へ進んだ。父君は恐らく、はじめはガッカリしたであろう。
ところがその子息は、今は医科大学の教授になっている。医学的工学の分野の第一人者として有名な存在だ。子息は回り道をしたようだが、結局父の道
へ戻って来たのだ。面白いことだと思うわたしの知り合いで、代々医者という家系がある。その家の長男はいったん医学部へ入ったが途中でイヤになり学校へ行かなくなった。結局は退学して、文学部の心理学科に入った。そして、そこを卒業した。ところが驚いたことに、突然、前にいた医大とは別の医大に入りなおした。四、五年回り道をしたが結局医者になった。
そのときは、父君はすでに亡くなっており、病院もとだえていた。

育てるケースが多いと聞いたことがあります。

もし彼が再び父の病院を再建しようと思っても、これはなかなか大変なことにちがいない。しかし彼は回り道をしたけれども結局は父の道
へ戻ってきたのだ。
次男は黙っていても、医者になった。だから進路に干渉はしなかった。わたしは子ども全部に医者になってもらいたいとは思っていない人間にはそれぞれの個性があるから適性というものを大事にしたい。われわれの仲間には、子ども三人を三人とも医者にしたという人もいる。自然とそうなったのならいいが、少しでも親の無理が通っているとすれば、これは子どもにとって残酷物語としか言いようがない気がする親のエゴが出すぎてはいけない子どもはそれぞれ好きな道をいくのが、ただし、人生の先輩である父親のアドバイスは必要である。
教育の基本は何といって

子どもの心に親の信頼を打ち壊す役目を果たす

母親たちは自分のうち本来のスジであろう。
わたしの弟の北杜夫の場合は、父が激しく強制をして医者にした。だが、医者としては結局ものにならなかった。医学部を卒業したものの、最終的には好きな文学の道に進んだ。いくら父親が強制しても、ダメなものはダメだ。本人の進みたい道に進むのがもっともいいことである-父親が面倒を見すぎると、子どもの人生をスポイルする長男は大学に入るときは、将来自分が何で身を立てるのかということが、はっきりしていないようであったが、大学を出るときに、アメリカの大学に行って、アドバタイジングを学んできたいと言った。